Blow Up by Black Swan

農業とAIとロボット

前回の記事でストロベリーファームの記事を紹介したが、今回はファームジョブをしようと思ったきっかけである農業とAIとロボットについて、その経緯とファームジョブに関連して調べたことを書こうと思う。

経緯はAI

農業の仕事ってどんなんなんだろうなと思ったきっかけは、以下の記事。

静岡県の元システムエンジニアのきゅうり農家の人が、GoogleのPython向けフリーライブラリTensor FlowでDeep Leraningのプログラミング組んで、きゅうりの自動仕分け機を自作しちゃったっていう話。当時、AIに異様なほど興味があり、関連の本や記事なんかを読んでいる中で見つけ、非常に興奮したのを覚えている。なぜ興奮したかという、元システムエンジニアとはいえ、AIプログラミングの専門外の人がフリーライブラリ使って自作できてしまっている、つまりAIを無料で自作できるってことに非常にびっくりしたわけである。

それに、きゅうりの自動仕分けができるのであれば、色々な野菜、果物にも応用できるはずだし、農業向け自動機械が安価で普及するのであれば日本の第一次産業の後継者不足や人手不足への対処にもなるだろうと(それにこれをビジネスにすればお金にもなるだろうと)。そこからPythonの勉強を始めつつ、仕分け以外にAIの農業はどんなことができるのだろうかと疑問を持ったが、小学校のときの実習以外でろくに農業に触れたことがないので、それなら一度農業やってみたいなと思っていた。

ストベリーだったらどんな利用ができそう?

私がやったのは、ストロベリーファームの仕事。ストロベリーなら、どういう作業がAIを利用した自動化ロボで可能か考えてみた。(ただし、収穫部分しか体験していないため、種植えなどは未経験)

  • 雑草取り
    • 地面を這う蔓などの刈り取り、いちご以外の雑草の刈り取りは簡単にできそう。
  • 腐ったいちごの刈り取り
    • これも簡単そう。というよりも24時間ロボットを走らせておけば、腐るいちごの数自体が減って、生産性が高まりそう
  • いちごの刈り取り
    • これもできそう。ただし、草が生い茂っているところは、草をかき分けていちごを探さないと行けないため、その点はややこしそう。これは、普段からロボット使ってメンテしておけば、問題にならなくなる。

なんというか、プログラミングの難易度やなんかはあるのだろうけど、ある程度全てできそうな気がする。農薬の散布などの分野では、ロボット化は既に進んでいるだろうから(最近はドローンなどを活用していたりする)、刈り取りなどを行うロボットから得たデータをフィードバックして行けば、最適な農薬の散布が行えそう。水の散布は、もっと単純そうでロボットさえ入らなそう。そこでどのような研究が進んでいるか、調べてみた。

農業とAIとロボット

上記のように、色々とAIにはできそうだけど、ロボットとの絡みだと動かし方やちからの入れ具合など、色々と障害はあるのかなと思う。ということで調べてみたら、次のようなロボットがすでに開発されていた。

RIPPA シドニー大学の農業AIロボット

シドニー大学の研究機関で開発されている農業ロボット機械RIPPAの動画。
水撒き、農薬の散布だけでなく、果物の摘み取り、雑草取りなど、なんでもできている。そして、太陽電池を使っているから、24時間エコエネルギーで稼働可能。なんとも実用的なロボット。

これが、開発者へのインタビューも含んだ記事。このロボットを走らせて、データを収集し、フィードバックしていく。ドローンなども乗っているが、汗水垂らす農業にも、もうかなりテクノロジーの波が来ているのがわかる。発展途上国のスモールファームには、まだまだ手の及ばない代物と書かれているが、オーストラリア自体でもそこまで普及はしていないんじゃないかと思う。私のいたストロベリーファームでは、ドローンさえも見なかった。

まとめ

このように農業にも最先端テクノロジーはどんどん取り入れられている。数年後には、オーストラリアのワーホリ人たちはもうファームジョブができないかもしれない。それくらいインパクトのある例だと思う。ただ、実際にはコストやメンテなどの盗難防止などの管理、農場主の心理的ハードルなどで全面的普及には10年以上かかるような気がする。

農業だけに限らないが、日本の人材不足を乗り越えるには、ロボットとAIの現行のスペックでも十分有効だと思う。あとは、こういった製品が日本の色々な場所で取り入れられるかだけだと思う(ロボットの生産はある程度の企業であれば、簡単にできそう)。最終的にこういう新種の技術の導入の最大の障壁は、「人間」自身のような気がしてくる。

本当は、技術的なことをもっと深掘りしようと思っていたのだけど、自分の無知さゆえにかなり浅い記事になってしまった。この分野は引き続き気になる分野なので、いつかもっと込み入った記事を書きたい。それと、日本の進捗状態も調べたけれど、10年くらい遅れた内容の開発を称賛した記事を見て逆にびっくりして深追いするのをやめてしまった。多分もっと進んでるはず。